WELQ騒動で疑問。原稿料の「相場」って? |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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WELQ騒動で疑問。原稿料の「相場」って?

ウェブから紙媒体まで。 ライターは稼げるか?②

有名ニュースサイトでは?

 名の知れたニュースサイトでは、だいたい1本15,000円~25,000円である。このくらいの額を提示されると、分かりやすくモチベーションが上がる。そういったニュースサイトには、著名な書き手が多く名を連ね、アクセス数も多い。筆者はこういったニュースサイトの仕事をいくつもしており、それが生きる上での支えになっている。

 人によっては、1本5万円などもらっているという話を聞く。その場合は、書き手がタレント化しており、ある程度のアクセス数も確保できるという条件が含まれている。

紙媒体は?

 かつては、紙の雑誌はたいへんに払いがよかったと聞く。400字原稿用紙1枚10,000円の雑誌もあったと聞いたことがある。しかし、筆者が書いたことがある雑誌では1枚4,000円のところもあり、別の雑誌では3,000円程度というものである。媒体によっては、ページでいくら、という設定もある。

 短信記事では、原稿用紙の枚数にかかわらず、1本5,000円と設定しているところもある。

 紙媒体によっては、ウェブ媒体よりも多く書かせてもらえることがあり、その分量だけ原稿料が増えていくというのがメリットである。しかし、紙媒体の仕事は少ない。なお、書籍の印税率も下がる傾向がある。

 ただ、紙媒体は全体的に原稿料の単価が下がっている傾向がある。ニュース的な記事は、ライターの側もウェブメディアに移行する必要があり、現実には紙媒体で活躍していた多くの書き手が、ウェブでも書いているという状況にある。

 今紙媒体は全体的に部数が減り厳しい。原稿料の単価が下がる流れは止められない。やはりライターはウェブに目を向けるべきだ。ウェブ媒体が全体としてこのまま成長を続け、しっかりとライターの原稿料へ還元されていく流れを期待したい。

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小林 拓矢

こばやし たくや

1979年山梨県甲府市生まれ。早稲田大学卒。フリーライター。単著『早大を出た僕が入った3つの企業は、すべてブラックでした』(講談社)、共著に首都圏鉄道路線研究会『沿線格差』『駅格差』(ともにSB新書)など。


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